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【ポリカーボネートの耐久性を高める方法−コーティング加工】
ポリカーボネートの利点は断熱性・耐熱性に優れていることや、高強度で衝撃に強い透明樹脂であることです。その一方でポリカーボネートの欠点は、紫外線に弱く屋外で直射日光に晒されると変色したり劣化すること、有機溶剤やアルカリ性の液体に弱い、硬度が低いゆえ表面に傷がつきやすいことです。これらの欠点を補うために、窓や天井、防音板など屋外で使用されるポリカーボネートには表面にコーティング加工が施されています。ポリカーボネートに使用されるコーティング材料でよく用いられているのが透明な無機系(ガラス)のコーティング剤です。無機系のコーティング剤は可視光線を通すので透明性を維持しつつ紫外線をカットするので、樹脂が劣化するのを防ぐことができます。ポリカーボネートを屋外で使用すると数年程度で紫外線により劣化して黄ばみや反りが発生しますが、表面にコーティング加工すれば10〜20年間屋外で使用し続けても劣化しません。それに加えてコーティング表面に傷がつきにくくなりますし、有機溶剤に対する耐性も向上します。車庫の屋根や窓、透光天井などに用いられるポリカーボネート製品にはあらかじめ外側部分にコーティング加工が施されています。自分でポリカーボネート板を購入して屋外に設置する場合には市販のコーティング剤を使用することができます。透明樹脂用のコーティング剤はホームセンターやカー用品店で入手可能です。市販の無機系コーティング剤は溶剤として水を使用しているので安全で、塗布して自然乾燥させるだけで表面が硬化するので簡単に加工できるという特徴があります。